2025.01.10
【FinGATE(平和不動産)】FinGATE Campus 第16回「未来の自分のために今できること:Z世代の金融リテラシー講座」を開催!



続いて、「就職、結婚・出産、住宅購入、子供の教育、リタイア後の生活」など、さまざまなライフイベントに応じてお金の流れがどのように変化するかを図解しながら解説。スライドでは「ゆとりある老後には38万円/月、最低限の生活には23万円/月かかる」という数字例が示され、「自分なら将来いくらくらい必要になるか?」を改めて考える機会を提供した。髙橋氏は「年金で不足する分をどう補うかが資産形成の出発点になる」と述べる。
さらに「銀行に預けているだけではお金が増えにくい」「物価上昇(インフレ)で実質的な価値が目減りするリスクがある」など、現代社会におけるお金の問題を事例とともに紹介。マクドナルドのハンバーガーや東京ディズニーランドのチケットが、20~30年で大幅に値上がりしている具体例には参加者の関心が集まった。
また、新しいNISA制度や複利効果の重要性にも触れ、「投資は難しそう」と敬遠しがちだが、「小さな金額からでも正しい知識のもと運用を始めることで、将来の大きな差につながる」と丁寧に解説。講義の節目ごとに1~2分間のシンキングタイムを設け、自分の人生プランや貯蓄状況と照らし合わせる工夫が随所にみられた。
最後に髙橋氏は「将来の不安をなくすためには、まず現状の把握・ゴールの設定・対策の検討・手段の選択という4ステップが大切」とまとめた。参加者からは「具体的な数字に触れながら考えられたので、漠然とした不安が整理できた」「インフレや老後の生活費も視野に入れないといけないと実感した」などの声が挙がり、大きな反響を得た。

後半は、横田 健一氏(ウェルスペント 代表取締役)が講師 兼 ファシリテーターとなり、少人数グループによるワークショップが行われた。冒頭で横田氏は、「1.ライフイベント」「2.所得税・住民税」「3.公的年金」「4.公的医療保険」「5.オルカン(全世界株式インデックス)」という5つの候補から、参加者に挙手でテーマを選んでもらったところ、「ライフイベント」と「所得税・住民税(いわゆる103万円の壁)」が最多票に。 まず「ライフイベント」では、結婚や出産、住宅購入など大きなライフステージにおいて「どのくらい費用がかかるのか」をハンドブックで確認しながら意見交換。続く「所得税・住民税」では、税金の仕組みや配偶者控除、扶養範囲内で働く場合のメリット・デメリットなど、身近な疑問を自由に話し合った。
参加者は、「資産形成ハンドブック」の該当ページを参照しつつ、付箋やホワイトボードを使ってアイデアや疑問点を整理。メンター陣が参加者の発言をうまく拾いながら深掘りすることで、「ハンドブックの内容を超えて、さらに踏み込んだ議論ができた」「税金や保険について、普段は聞きづらいことを質問できたので助かった」といった声が多数上がった。
■メンター陣(五十音順)
・飯田 明氏(WealthPark、WealthPark研究所)
・鵜月 健太郎氏(400F)
・大塚 悠氏(あかつき証券)
・片山 知恵氏(某金融機関)
・髙橋 毅氏(Smart Step)
・田中 壮氏(TFPグループ)
・中井 沙織氏(SMBC、三井住友フィナンシャルグループ)
・西村 彬宏氏(FOLIO)
・古川 剛也氏(某証券会社)
・牧野 達郎氏(日本証券金融)
「家族が増えたら保険をどう見直す?」「扶養を外して働くかどうか迷っている」など具体的な質問が相次ぎ、メンター陣は「自分ごと化」を促しながら丁寧にアドバイス。アンケートには「自分が無知だと感じて緊張していたが、丁寧に答えてもらえて有意義だった」「付箋を活用していろいろな意見が見える化できたのが良かった」などポジティブな感想が多く寄せられた。


「専門知識を身近な視点で丁寧に説明してもらい、ハードルが下がった」「Z世代同士で情報を共有する良い機会になった」といった声も聞かれ、ネットワーキングまで含めて学びと交流を十分に満喫できる場となった。

今回のように、金融関係者向けのテクノロジーやトレンドにとどまらず、幅広い世代や職業層が参加しやすいテーマを扱い、多様な学びの場を提供している。Z世代の新しい一歩を応援するFinGATE Campusの取り組みに注目したい。
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