取材レポート:金融・IT業界向け

2024.07.11

【S&P グローバル・マーケット・インテリジェンス】「新たな時代における不確実性とリスクへの挑戦」開催!

 

 2024年7月11日(木)、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスは、「新たな時代における不確実性とリスクへの挑戦」 を東京會舘で開催した。

 
 今後10年間世界で最も急成長する地域の一つとして、アジア太平洋地域が予想されている。一方で、中国の経済成長のスピードは鈍化し、金利は「長期上昇」基調、残存コストをめぐる課題も根強く、地政学的な不確実性が見通しを不透明となっています。本イベントは、市場のソートリーダーを招き、日本を含むアジア太平洋地域が直面する機会とリスクについて、ディスカッションが行われた。

 

プレセッション
 

当日はメインセッションに先駆けて12時からプレセッション「データドリブンイノベーション(DDI)にまつわるトピックと実現するうえで最も重要となる「データマネジメント」とは」が行われた。甲斐 正樹氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス ディレクター、グローバルアカウントマネジメント)は、現在のDX推進の日米比較や、データドリブンイノベーション(DDI)の蓄積・活用・管理に関するトピックについて触れ、DDIを業務委託などでアウトソースする際のメリット・デメリットを解説。最後にS&P Enterprise Data Management(EDM)を紹介して講演を終えた。

 
開会挨拶
 

 ブレンドン・シートー氏(S&P Global Market Intelligence Senior Vice President Head of Asia Pacific, Middle East And Africa)は、コロナ禍後の復興は、消費を一変させるだけでなく、全産業に大きな影響を与え、地政学的緊張は、2024年のグローバル・ロジスティクスとサプライチェーンのリスクを増大させる可能性が高いとした。このような不確実性の時代において、イノベーション、コラボレーション、そしてレジリエンス(回復力)を取り入れた先進的なアプローチを採用し、今後の課題を乗り切ることが重要として、今回のコンファレンスは経済、地政学、金融の最新動向について掘り下げる内容とし、皆様のお役に立てればと述べた。
 
基調講演 分断された世界: 2024年のアジア太平洋をめぐる機会とリスク


 
 田口 はるみ氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス 主席エコノミスト)は、分断された世界と題して金融引き締めや地政学リスクによるストレスで、景気後退につながる可能性について語り、特にアジア太平洋地域について焦点が当てられ、足元の断片化した市場環境について解説が行われた
 
プレゼンテーション 逆境を乗り切るサプライチェーンの回復力

 
 続いて、クリス・ロジャース氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス プライチェーン・リサーチ部門責任者)から「逆境を乗り切るサプライチェーンの回復力」と題して講演が行われた。2024年は世界のロジスティクスとサプライチェーンをめぐるリスクが拡大する見込みとして、管理の複雑化や炭素削減をめぐるイニシアティブ対応などの課題に対してどのように取り組む必要があるかなどを語った。

 

プレゼンテーション デットキャピタル・マーケットにおけるプライベート・デットの役割の構築

 
 ルース・ヤン氏(S&Pグローバル・レーティング マネージングディレクター、プライベートマーケット・アナリティクス&ソートリーダシップ部門グローバルヘッド)は、今日の資金調達コストの高騰が公的・私的を問わず債券資本市場に与える影響について、借り手や市場の状況への影響を含め、格付け、リサーチ、バリュエーションといった確立された透明性の源泉が今後の市場成長に不可欠なツールである理由を語った。
 
プレゼンテーション Artificial IntelligenceとMarket Intelligenceの邂逅 _ ワークフローへの応用事例

 
 西本 宏喜氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、プロダクトマネジャー、インダストリー&カンパニーデータ・ソリューション)とアンドレアス・ダルマワン氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、クオンツスペシャリスト、ディレクター)は自社の人工知能をめぐる取り組みと今後のロードマップやインタラクティブなデスクトップワークフローを通じたCIQ ProにおけるAIの実践的な活用方法を紹介。生成AIユースケースについて実演を交えて解説した。
 
ダイアログ いま不可欠なサステナビリティデータとは−投資家とデータプロバイダの視点から

 

 眞々部 貴之氏(S&PグローバルSustainable1、ディレクター、コーポレート・エンゲージメント)、小野 謙一郎 氏(三井住友トラスト・アセットマネジメント、スチュワードシップ推進部、共同チーフ・スチュワードシップ・オフィサー)は、サステナデータ利用可能になっているものの、実際の投資家はどのようなデータを見て判断を行っているのかについて対談形式でセッションが行われた。

 
 本講演終了後、4つのブレイクアウトセッションが開催された。
 
 
 ブレイクアウト1では、パネル: 企業買収における行動指針が実務に与える影響と題して、山本 英勝氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、エグゼクティブディレクター、イシュアーソリューションズ)、金村 公樹氏(森・濱田松本法律事務所パートナー、第二東京弁護士会所属)が登壇した。
 

 
 ブレイクアウト2では、パネル: AIが投資ストラテジー生成をどのように変えているかと題して、セッションが行われた。
 
(モデレータ—)
吉澤 宙之氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、エグゼクティブダイレクター、ヘッドオブ・プロダクツ)
(パネリスト)
和泉 潔氏(東京大学大学院工学系研究科 システム創成学専攻 教授)
日向野 智邦氏(バーテックス・インベストメント・ソリューションズ株式会社、シニアポートフォリオマネジャー、クオンツ運用部クオンツ運用グループ)
長澤 秀紀氏(SMBC日興証券株式会社、グローバル・テクノロジー部データサイエンス課、課長)
 

 
 ブレイクアウト3では、プレゼンテーション: 「OECD移転価格ガイドライン2022年版」に基づく金融取引のプライシング算定への対応と題して、船津 慶一郎氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、クレジットプロダクトスペシャリスト、アソシエイト・ディレクター)、岩田 剛氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、クレジット&リスクリューション、シニア・セールスエグゼクティブ)が登壇した。
 

 
 ブレイクアウト4では、パネル: プライベート投資市場の次章と題してセッションが行われた。
 
(モデレータ—)
市坂 立也氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、エグゼクティブディレクター)
 
(パネリスト)
片岡 正史氏(第一生命保険株式会社、オルタナティブ投資部長)
坪田 武士氏(アポロ・マネジメント・ジャパン、マネージングディレクター)
岩井 荘平氏(JPモルガン証券株式会社(JPモルガン・チェース銀行東京支店兼職)、セキュリティーズ・サービス本部、セキュリティーズ・サービス営業部、ヴァイスプレジデント)
 白木 さや子氏(ホワイト&ケース法律事務所、ローカルパートナー)
 
懇親会  

 登壇者や参加者同士での有用な情報交換が行われた。
投資運用とリスクマネジメントに関連するデータ・ドリブン・インテリジェンスの分野における現時点及び今後について参考となった。様々な事例紹介もあり、データ分析強化の重要性を感じられた。今後、これらの分野がどのようにさらなる進化をしていくか注目したい。
 

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ